これまでの仕事のコメントをまとめています

コメント作成:Keiji Naito

※タイトル部分をクリックすると、WORKSにジャンプします。

※パッケージ写真をクリックすると、amazon.co.jp等、販売・レビューサイトにジャンプします。

 

 

▼2016年 BOOK

劇場アニメ「銀翼のラストエグザイル ‐銀翼のファム‐ Over The Wishes」

劇場パンフ

 

★取材+編集+原稿作成+デザイン

 

東急レクリエーション

・カラー48ページ
・発売 :2016年2月6日

作品は村田蓮爾さん、小林誠さんという、独自の世界観を創造できるクリエイターが参加したTVアニメシリーズの劇場版。劇場パンフレットは当初の企画ではカラー36ページだったが、既存の出版物をリサーチしてみると、公式本に掲載されている絵のサイズの思いのほか小さかった。

お二人とも絵のクオリティが高いばかりでなく、びつしりとコメントを設定に書き込む方なのだが、公式本では細かい設定の文字が読めない。そこで、カラーページを減らす代わりに、1色ページを増やし、できるだけ絵を大きく掲載しようと考えた。

1色ページは紙の色合いを変え、手触り感があるものを選択。内容もインタビューなどカラーでなくてもよいものを1色ページにすべてまとめるよう台割を工夫した。

どうしても掲載したかったのは、劇中に主人公らが撮影したスナップ写真集。実はTVシリーズ本編、劇場版でも一瞬しか映らず、公式本などでも掲載がなかったので、14枚すべてを奥付に掲載した。

 

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▼2015年 BOOK

はじめしゃちょー Photo Book

 

★取材+編集+原稿作成+デザイン

 

・講談社

・カラー96ページ
・発売 :2015年8月28日

 

 



 

2015年8月時点で、YouTubeチャンネル登録者数が250万人(メイン&サブチャンネル)に達した現役大学生はじめしゃちょーの写真集と販促動画(ボンボンTV)の仕事でした。

 

YouTuberを扱った書籍はインターブレインから2冊のMOOK本がでてましたが、他に資料はありませんでした。専門知識をもったライターもほとんどいなくて、予算の関係もあり、今回はすべてshuffleで制作することになりました。

 

YouTubeには2002年からの動画が700本もあり、まずはリサーチとして動画を見ることからスタート。スプレッドシートのソフト(Mac/Numbers)であとあとアーカイブとなるよう、記録とメモをとりながら、コラボ動画や他のYouTuberの動画を含め、約500本を視聴して、本の構成と制作にとりかかりました。

 

写真集は、ボンボン編集部(講談社)から「誰もみたことがないはじめしゃちょー」というのコンセプトが提示され、ロケもビジネススーツやカジュアルなスーツ、ホテルでの撮影がセッティングされました。ただ撮影の現場でみたはじめしゃちょーのキャラクター、YouTuberに対するファンの想いを考え、少し方針を変えました。

 

YouTuberのファンたちは、彼らの動画のファン(自主的な企画)で、タイアップやステマ(スティルス・マーケティング)に対して非常に敏感です。つまり「やらされている感」がでてしまうと、ファンから拒絶される恐れがあると考えました。そこであまりカッチリしたラフを決めず、衣装と背景(ロケ場所)だけ決めて即興的に撮影する方法でいくことにしました。つまりはじめしゃちょーから自然に出てきたアイディやふと見せる素の表情を重視したわけです。

 

本の構成にあたっては、つくりこまれたカッコイイ顔と、いつもの動画でみせるサービス精神旺盛な顔、そしてふと見せる素の顔の3つをどう構成するか悩みました。カッコイイ写真の中に別のタイプの写真をまぜてしまうと、なにを見せたいかわからなくなってしまうと思ったからです。また写真ページ以外には、インタビューなど記事ページがありましたが、こちらは本人の多忙ゆえ、5つの企画のうち3つしか実現できませんでした(当初記事ページはQ&A程度のライトなものだったが、こちらの要望でロングインタビューをやらせていただきました)。

 

結局、前半の第一章はカッコイイ写真のみで構成、中盤の第二章はインタビューなどの記事ページ、最後は撮影ドキュメントとして素の表情を含む写真で構成しました。写真集というのはモデルとカメラマン(およびスタッフ)による世界観の提示だと思います。こうすることでそれぞれ違った3つの世界一冊で楽しむことができるようにしました。

 

本のターゲットは10代(小学校高学年)〜20代前半の女性。これまで制作してきた様々な制作物と対象も年齢層もまったく違いますが、真摯にファンの想いと向き合い、それをくみ取って内容やデザインに反映させました。

 

※写真集のロケでは動画も同時に撮影され、7月31日のボンボンTVの発表会から本の発売までの約1ヶ月のあいだに、計11本の動画(約50分程度)をYouTubeで無料公開しました。動画制作もshuffleで担当させていただきました。

 

→YouTube動画ページへ

 

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▼2014年 BOOK

これまでも これからも いつだってクリィミーマミ!

高田明美・著

 

★企画+編集+原稿作成+デザイン

 

・ホビージャパン

・96ページ+DVD(55分)
・発売 :2014年9月13日

 

 



 

2012年頃から、『魔法の天使 クリィミーマミ』『きまぐれオレンジ☆ロード』『機動警察パトレイバー』等のキャラクターデザイナー・高田明美さんと企画した本がようやく完成しました。

 

付属DVDは版元のホビージャパンから「なにか特典を」という要望から企画したものです。高田さんは近年、手描きでイラストを描く人が少なくなったことから、自らの道具や手法を書籍などで積極的に公開しています。今回のDVDには、以前独自に撮影した『クリィミーマミ』の優やマミのラフスケッチを描く映像を入れ、DVDに収録しました。

同時に収録されているMikuMikuDance(MMD)の3Dモデルメイキング映像は、こちらからモデラーのちゃーりぃさんに発注し、約8分の映像にまとめてもらいました。こちらはこのDVDオリジナルです。

 

高田さんの30年にわたる『クリィミーマミ』の仕事を、どうやって96ページでまとめるか・・・。いろいろ考えて、大判のイラスト収録はそうそうにあきらめました。そのかわりに、1991年から2011年までの『クリィミーマミ』の映像パッケージを、中ジャケットまで含めてすべて掲載しました。(画集未収録のイラストは大判で収録)

 

これは今回お願いした女性ライターの方がいずれもマミ第1世代で、いずれも2008年版のDVD-BOXを買っていて、他のパッケージの中身を知らないという点から思いつきました。『クリィミーマミ』は、LD-BOXで2回、DVDで3回もBOX化されていて、高田さんが描いたイラストは、30点あまりあります。画集を見ても後ろのリストを見なければ、どのパッケージの中ジャケットかは中々わかりません。そこで、パッケージイラストのアーカイブとして全ジャケットを掲載することで、30年の仕事をまとめられると思ったわけです。


細かいところに不足はあるものの(画集やCD-ROMなどのパッケージは誌面の都合で掲載できなかった)、普通の「画集」という枠組みでは収まらない高田さんの仕事(3Dモデルの監修やジュエリー)を紹介する、変わったグラフィックブックになっていると思います。

 

ちなみに今回お願いしたライターさん、対談の相手(アニメスタッフの高田さん、伊藤さん、布川さんを除く)は、すべて『クリィミーマミ』を初回で見ていた人たちでした(中川翔子さんのみ再放送)。これも本の制作を進めていくうちにわかったことです。


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攻殻機動隊ARISE

border:01〜04/劇場入場特典:MANUAL BOOK 01〜04

★構成+編集+デザイン

 

・発行:東宝(株)映像事業部

・発売 :2013年6月22日〜2014年9月6日


※画像はborder:4のMANUAL BOOK

劇場入場特典は、入場した人が全員もらえるフリーペーパーです。

『攻殻機動隊ARISE』は2週間限定のイベント上映(なので劇場公開ではなく劇場上映)なので、こうした特典が必要みたいです。

 

劇場で配布する媒体なので、刷り部数は数万部なわけですが、劇場で販売していないものを宣伝してはいけない、という制約があるため、製作委員会も苦労したようです(マンガの告知、イベントの告知もダメらしい)。

 

予算はほとんどないので、Blu-rayの解説書やパンフでできないことを冊子の方でやっています。意外に思ったのが、最近のパンフレットは作品解説などがないんですね。ほんとんどスタッフやキャストインタビューで占めていたので、同じことはできないのでいろいろ考えました。

 

いつからか設定資料はカラーが重宝されるようになったので、こちらはモノクロのコメントが多いのを掲載するとか、パンフが単独コメントなら、対談や座談会をするとか。パンフレットの方も当初は毎回キャストコメントでしたが、あまりに変化がないと声優さんも面白くないと思い、座談会を企画しました。

 

個人的に大変だったのは、03の原作を扱ったコンテンツで、原作マンガ「攻殻機動隊2」があまりに難解なので、ある時期から評論などをほとんど見かけなくなりました。藤田直哉さんは若手のSF文芸評論家(仕事中に博士号をとりました)で、冲方丁さんとの対談など、こちらの企画に快く協力してくれました。

 

キャスト対談や座談会は、後半になるほどアットホームな雰囲気になってきて楽しかった〜。

 

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▼2013年 BOOK

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX MAXIMIZED

攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG MAXIMIZED


★編集ディレクション+デザインディレクション

★電子書籍(EPUB)コンテンツ制作&プログラム


・発売元:バンダイビジュアル

・1100ページ強
・発売 :2013年8月29日/2013年10月31


(C)士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊製作委員会

スカパーの有料放送開始から11年、DVD発売からちょうど10年になったTVシリーズ『攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX』の総資料集の仕事です。先行の「劇場版 TIGER & BUNNY -The Beginning- KING OF WORKS」(設定集、原画集、本編台本)がヒットしたのを受け、翌年から公開がスタートする新作OVA『攻殻機動隊ARISE』に合わせてリリースするというものでした。

 

設定集と原画集は基本仕様でしたが、2002年頃はそれほど原画の仕上げが重視されていなかったので、設定集の中に原画集を統合することを提案しました。「劇場版 TIGER & BUNNY」の美麗な原画に相当するものを『S.A.C.』の中で探すのは困難だと考えたからです。だったら他に何を作るのかという話になったので、「シナリオ決定稿集」と「インタビュー集」を提案しました。

 

アニメのシナリオは「絵コンテのための素材」という面が強いのですが、そのぶんシナリオ段階で書けることは書いておくという側面があり、本編にないセリフや余分なシーンがあったりします。

『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズは、笑い男や個別の11人など、アニメ表現だけでなく、物語の面白さが評価されていることもあり、初出となる「シナリオ決定稿」はアフレコ台本や完成台本よりファンにとって意味があるのではと思いました。

※「シナリオ決定稿集」。文字だけで500ページ強というのはさすがに辛いので、シーンの進行にあわせて本編カットをBlu-rayからキャプチャーしてレイアウトし、本編にないシーンの部分はカットを入れないなど工夫しました。また話数でページが探せるよう、小口部分にデザイン的な工夫をしています。

 

「インタビュー集」は、DVD初リリース時に映像特典として制作したインタビュー映像の元素材を再度まとめ直したものです。当時の映像特典は約8分前後ですが、実際は20分〜40分、中には1時間取材したものもあります。未収録の発言は、過去に公式本「OFFICIAL LOG」(バンダイビジュアル)のDVDに「INTERVIEW ARCHIVES」として収録したものもあります。ただこれらの映像特典は、それぞれの尺は短いのですが数が多いため、これまでDVD-BOXやBlu-ray BOXなどの収録されませんでした。(「攻殻機動隊ARISE」の公開にあわせてリリースされた特別版のBlu-rayBOXにようやく収録されました)

 

制作当時、これだけメインスタッフやキャストにインタビューできた作品もめずらしく(「2nd GIG」に至っては監督がキャスト対談のMCを担当しています)、テキストでまとめ直す意味は十分にあると思いました。「インタビュー集」の判型は読みやすさを考えて「新書サイズ」で縦書きとしました。

 

さてもう一つ、特典として提案したのが、iOSデバイス(iPhone、iPad、iPodTouch)およびアンドロイドデバイスで読めるEPUB電子書籍です。あとになって考えると、カレンダーなど印刷物のグッズの方がはるかに簡単で作業も楽だったのですが、「攻殻機動隊」という作品のテイストを考えると電子書籍をやる必要はあると思ったわけです。実はiPadが発売された最初の年、あるコンサルタント会社に頼まれて、EPUBで電子書籍のサンプルを作ったことがありました。その後、EPUBのCSS仕様には縦書きが組み込まれたりしたわけですが、さすがに2年もたったので制作環境など便利になっているかと思ったんですが・・・甘かったです。

 

まずリーダーソフトがどれも縦書きをきちんとサポートしておらず、制作ソフトもデフォルトとなるものがありません。Apple社のiBOOKが最も見た目が綺麗だったのですが、それを基準にしてしまうとアンドロイドデバイスで読めなくなってしまいます。なのでiOSでもアンドロイドでも、外部からのEPUBデータを読み込めるリーダーソフトとして、紀伊國屋書店の「Kinoppy」を基準設定しました。

 

中身のコンテンツについては、新書版で同梱する「インタビュー集」を横書きで収録し、さらに印刷物ではあまりにページが増えてしまうために収録できなかった、2006年発売のオフィシャルメイキングBOOK「攻殻機動隊 S.A.C.プロダクションノート」時の取材映像(S.A.C.の第9話と2nd GIGの第11話だけについて、関係スタッフに掘り下げて取材したもの)からテキストまとめをしたものを収録することにしました。

PDFと違ってEPUBのいいところは、サイズの違う携帯デバイスとタブレットで自動的にリフローして調整してくれること。あと文字検索ができて付箋などブックマークが付けられることです。独自の機能として「脚注」も行き来できるようになっています。制作はApple社のワープロソフトPagesで基本組をして一旦EPUBに書き出し、Adobe社のDreamWeaverでブラッシュアップしました。EPUBが作れるというAdobe社のIndesignCS6や一太郎(Windows版)も試しましたが、手軽で修正がしやすく、画像レイアウトの自由度が高かったのがこの方法でした。Mac OSXが10.9になり、iBooksが標準で付属するようになったため、デスクトップでも同じフォーマットで読めるようになりました。

 

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▼2012年 BOOKS

GENGA - OTOMO KATSUHIRO ORIGINAL PICTURES

★構成・編集(一部)※クレジットなし


・出版社:大友克洋原画展 実行委員会

・256ページ
・発売 :2012年4月

 

この仕事は途中で降りたので、本来このWORKSリストの掲載には適さないかもしれません(したがってクレジットもありません)。2012年1月15日に打ち合わせに呼ばれ、1ヶ月後に入稿というとんでもないスケジュールでした。ただ時間内でできる限りのことはやったので、作業したことのみ記録として記載します。


1)大友氏の過去インタビューのリサーチ、収集、テキストおこし

大友氏の要望で、過去のインタビューを巻末に掲載することになりました。氏が所有する書籍だけでなく、70年代の「バラエティ」誌や「ユリイカ」など、マンガ図書館、国会図書館などでインタビュー記事を収集、テキスト化を進めました。


2)大友氏のマンガのデジタイズ

展覧会では「AKIRA」がメインコンテツですが、図録には大友氏の要望で過去のマンガ作品を多く入れたいとう要望があり、最優先でデジタル化を進めました。デジタル化されてなければデザインラフも作れません。ただあまりに時間がなかったため、選別→スキャニングという時間が取れません。しかたがないので選別は後回しにし、スキャニングも時間がかかるためカメラマンによる撮影を選択しました。


3)構成

収録作品は二転三転し、映画素材を入れる、やめるなどなかなか決まりませんでしたが、マンガを中心に構成を進めました。デビューから現在までを5つの時代に分け、章末に各時代のインタビューが掲載される構成です。章ごとにテーマがあり、それぞれの時代を象徴するカットをIndesignで貼り付け、デザイナーがその中から使用カットを選べるようにしました。

(提出したのは4章の「AKIRA」までです)

マンガのカットに作品名や年など、最低限の情報を記載するよう提案しましたが、これは却下されました(あくまでアート的な図録にしたいということでした)。


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▼2011年 映像作品

Cupid's Arrow

TAKADA AKEMI

EMOTION the Best [魔法の天使 クリィミーマミ]

DVD-BOX発売記念イベント 

8月28日 ニコニコ生放送出演用映像

 

★監督・撮影・編集

 

(C)TAKADA Akemi

8月2日に引き続き、こちらは『クリィミーマミ』のDVD-BOX発売イベント生放送用です。

これも「キャラクターイラストの描き方―女の子を可愛く描く キャラクターイラストの制作過程」(誠文堂新光社)の写真取材時、同時に撮影していた映像です。

 

このイラストは本の表紙カバー用ということで写真撮影の注文が多く、ビデオ機材をほとんどチェックすることができませんでした。そのため2カメなのに手元のメインカメラが動いてなかったり、前回よりも素材はそろっていませんでした。ただ珍しいことに、高田さんが下絵をトレースしている映像が他より多く残っていたため、前半はそれをメインにしました。

 

以前インタビューしたとき「ラフを描きこんでしまうと、それを超えないといけないからプレッシャーです」と話していたのですが、ラフ(トレースしている下絵の方)は非常に少ない線で描かれています。またトレースも「なぞる」のではなく「もう一度描くくらいの気持ちで描いている」のだそうです。

 

今回編集していて、指先の可愛い仕草に思わず萌えてしまいました。最近はイラストによって意識的に昔の可愛いいタッチに絵を戻しているとのこと。指先もほんとうにやわらかで軽やかなタッチで描かれています。

 

前回同様、今回もFinalCut Xで編集しています。納品時には音楽をはずしていますが、編集時は音楽をつけて作業をしています。音楽がないと流れとテンポが自分で掴みづらく、そのあたりはワーク用の音音楽に頼っています。前回(8月2日用)はKraftwerkの「Tour De France Étape 2」を使いました。テクノと高田さんって合わなさそうですが、絵を描いている映像にはよく合います。

 

今回の映像ではギタリスト・岸部眞明さんのアコースティックギターソロ曲を作業用に使いました。CDは自主制作でお店には売ってません。興味がある方は名前で検索してみてください。編集時に使用した曲は、CD「Bloom」の「Hajimari」、CD「Growing Up」の「夏の終わりの海」、CD「TRUTH」の「TRUTH」です。

 

※岸部さんの曲ですが、Youtubeで本人や他の方が弾いている映像集をみつけました。

→Youtubeへ

 

↓岸部眞明さんの「TRUTH」を弾いている女の子です。テクニック、ギターの音がすばらしい。

 

 

ANGEL TOUCH PLUS VOL.3

TAKADA AKEMI

ニコニコ生放送【osamu moet moso】

夏休みスペシャル2日目 8月2日 高田明美用

 

★映像撮影・編集・制作

 

(C)TAKADA Akemi

■ニコニコ生放送用に制作した映像作品です。素材は2011年2月に発売された本「キャラクターイラストの描き方―女の子を可愛く描く キャラクターイラストの制作過程」(誠文堂新光社)の写真取材時、同時に撮影していた映像です。

 

高田明美さんのイラスト制作の映像撮影は、実はこれが2回目。商品となっているものとしては、パトレイバーの画集「now or never」(富士見書房)に付属していたDVDがありますが、今回はフルHDカメラで撮影しました。ただ写真取材がメインだったため、イラストの制作過程を完全に追いきれていません。今回は高田明美さんが出演される「ニコニコ生放送」の中で再生される素材としてイメージ映像的に仕上げています。

 

今回の制作では、リリースされたばかりの映像編集ソフト「FinalCut ProX」を全面的に使用してみました。「プロの方」に非常に評判が悪いのですが、実際使用してみると、プレビューモニターのみに集中できるユーザインターフェース、簡潔なライブラリー機能、各クリップが連動するシーケンス機能が非常に使いやすく、これまでの半分くらいの手間と時間で制作できました。

 

→高田明美さんの関連プログへ

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▼2011年 BOOK

キャラクターイラストの描き方

―女の子を可愛く描く キャラクターイラストの制作過程

 

★デザイン+編集(一部)+原稿作成+写真撮影

 

・出版社:誠文堂新光社

・128ページ
・発売 :2011年2月

 

 

■この本では、写真撮影、編集協力(巻頭およびインタビューページの構成)、インタビュー原稿をやらせていただきました。

制作プロセスの写真撮影は2010年夏、7月末のもっとも暑い時期に高田さんの自宅アトリエで行われました。カメラをかまえているだけで汗がボタボタ落ちてくる、本当に過酷な状態……。

 

巻頭ページは当初簡潔なものでしたが、撮影ができなかったラフ線画スケッチ、道具、絵を描く考え方などが、個々のプロセスのページだけで解説するのは難しいと考え、ページ構成を提案させていただきました。

 

インタビューは、およそ6時間にわたって行われましたが、収録したのはそのうちのほんの一部です。子供時代やアニメの仕事につく前の話しなど、ずいぶん長く話していただきましたが、本の内容と合わなくなる(関連はあるのですが)ため、大幅に削除しました。いずれどこかで公開できたらと思っています。

 

表紙カバーやインタビューページの見出しなどに目立つ誤植がいくつかあり、出版社や担当編集チェックで発見出来なかった点が残念です。

 

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▼2010年 Blu-ray

サマーウォーズ

 

★Blu-rayソフト設計+UIデザイン設計

★特典コンテンツ制作
・氷川竜介のサマーウォーズガイド(IndesignCS3、Finalcut Pro6)

・DISC 2 本編バックグラウンド映像(Motion4)

 

・販売元:バップ

・発売 :2010年3月

 

■2009年に大ヒットした映画『サマーウォーズ』で、BD-Jを使ったBlu-rayのソフト設計を仕事をさせていただきました。

 

BD-JというのはJAVA言語を使ったプログラムです。これを使うことでBlu-rayソフトは表計算や検索機能さえ搭載可能、というものです。2009年始め頃から、ハリウッド映画のBlu-rayソフトは、この機能を使った新しいタイプの「特典」が様々な形で試作されていました。

 

日本では追加の特典をネットでダウンロードしたり、メニューアニメーションなどで使われていました。ソフトにあたっては、まず3つの目標を掲げました。1つ目は「操作の快適さ、統一感、自然さ」、2つ目は「オリジナル機能と特典のタイムラインリンクを実現」、3つ目は「HDの高解像度を生かす」です。「操作の快適さ、統一感、自然さ」の実現にあたっては、ハリウッドの映画や日本ソフトから標準的なユーザインターフェースを分析し、機能や操作を整理しました。

 

「オリジナル機能と特典のタイムラインリンクを実現」では、まず複雑なキャラクターの関係図と紹介を、シンプルかつ簡単な操作で実現できるようにしました。「タイムラインリンク」はハリウッド映画のソフトでもまだ模索段階で、これといった正解はなかったのですが、時間の許す限り自然に無理なくボタンを認識できて見られるようにしました。「HDの高解像度を生かす」では、氷川竜介さんによるアニメ解説と静止画メニューの見やすさを実現しました。

 

ディスクメディアでは文字の修正が困難なため、画面の中にテキストを入れるのが難しいのですが、写真と解像度の高いテキストを生かして、特典コンテンツの内容を「雑誌の目次」的なものにしました。

 

→Blu-rayソフトの操作解説記事は「公式ブログ」のサイトご覧下さい

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▼2009年 Blu-ray

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEXBlu-ray Disc BOX 1・2

 

★特典映像制作★オーディオコメンタリー 構成・演出

★解説書:編集ディレクション+デザイン(記事面)

※解説書カバーおよびパッケージデザインはthesedaysによるもの

 

 ・販売元:バンダイビジュアル

・発売 :2009年8月、9月

■2002年のシリーズ当初から携わっていた「攻殻機動隊S.A.C.」DVD映像特典および解説書制作ですが、ようやくBlu-rayソフトになりました。

 

このBOXの映像特典はMCを田中敦子さん、大塚明夫さんにお願いして、BOX1と2では玉川紗己子さんに出演していただきました。トークの内容は「攻殻S.A.C.」の話題に限定せず、洋画やTVドラマの吹き替えで「演じる難しさ」とともに、ネットやハイテク、アナログな話題も展開してもらっています。撮影はパナソニック映像に依頼し、3台のHDカメラを使用。FinalCut上でスイッチ・構成しました。

 

オーディオコメンタリーは、脚本チームから藤咲淳一さんと櫻井圭記さんに出演いただき、緻密な構成の「笑い男編」と「単発ストーリー」の話題を展開してもらいました。実は藤咲さんは非常に雄弁で、櫻井さんからの「なんでそんなにスラスラ喋れるんですか?」という質問に「押井塾のプレゼンで鍛えられたから」との応えが印象的でした。

 

解説書では、神山健治監督のインタビューアーカイブを再構成したものと、初リリース時からすでに様変わりしているネット環境やPC関連の話題をスタパ齋藤さんにお願いしました。中面のジャケ写ギャラリーは、これまでフューチャーされなかったので提案しました。特殊部隊関連の記事はプロデューサーからの提案で実現しています。

 

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AKIRA

 

★解説書:編集、序文原稿作成

※解説書カバーおよびパッケージデザインはマッハ55号によるものです。

 

 ・販売元:バンダイビジュアル

・発売 :2009年2月

■『AKIRA』のBlu-ray版は、DVD版のリニューアルに留まらず、Blu-rayディスクで扱えるサウンドの最大パフォーマンスをめざして開発が進められました。

 

映画はその歴史が始まって以来、常に仮想現実をめざしてきました。1920年代のトーキー(「ジャズシンガー」)、40年代のマルチチャンネルサウンド(「ファンタジア」)、90年代のドルビーデジタル5.1chなどなど。映像の3D化は2010年に急速に進んみましたが、本作はサウンド面で、世界に先駆けた試みを行っていると言えます。解説書ではそのあたりを踏まえて、デジタルメディア評論家の麻倉怜士さんに寄稿を依頼し、山城祥二さんに技術解説をお願いしました。

 

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▼2009年 BOOK

高田明美画集「LA MADONNA」

 

★編集/デザイン/ディレクション

 

・出版社:ホビージャパン

・120ページ

・発売:2009年5月

■『魔法の天使クリィミーマミ』『機動警察パトレイバー』のキャラクターデザイナー・高田明美さんの『きまぐれオレンジ☆ロード』の作品を中心とした画集です。

 

原画の淡く繊細な色づかいやタッチをいかに忠実に再現するか──前年の「Girl's Magic」同様、最も注意を払ったのはこうした点です。3度にわたる色校正チェックは、ホビージャパンの会議室で原画と照らしあわせて行われ、毎回数時間におよびました。

 

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▼2009年 劇場パンフレット

マクロスF 虚空歌姫〜イツワリノウタヒメ〜

 

★編集/デザイン/ディレクション

 

・40ページ

・劇場公開:2009年11月21日

■制作時間がなかったこと、本編の制作が遅れていたので、使用できるカットが少なくて苦労しました。

 

新規のグラフィックとしてVF-25の3DCGカットを新たにお願いして提供していただきました。また公開直前に発売されたバンダイナムコゲームスの「マクロス アルティメット フロンティア 超時空娘々パック」用の素材なども再構成して利用しました。

 

原稿については、氷川竜介さんに「作品世界」「デジタルアニメ」「パラレルワールド」の3つのテーマで展開してもらいました。あと「マクロス」といえばやはり音楽! というわけで、ミュージックマガジンで管野よう子さんの特集を担当された冨田明宏さんに『マクロスF』の音楽をテーマに書いていただきました。

 

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▼2008年 Blu-ray

トップをねらえ! & トップをねらえ2!

合体劇場版!!Blu-ray Disc BOX

 

★パッケージデザイン

★特典映像リニューアル制作

★オーディオコメンタリー 構成・演出 

 

・販売元:バンダイビジュアル

・発売 :2008年11月

■「舞台挨拶レポート」以外の特典映像のインタビュー撮影は、2006年のアフレコ時に行っています。実はその時に無理を言ってHDカメラでの撮影費を制作予算の中に組み込んでもらいました。

 

2007年のDVD版の時は、もちろんHD撮影マスターからのダウンコンバート版を収録していたのですが、今回すべての映像をHDに差し替えることができました。作業にあたっては、パナソニック映像の「スモークシステム」が大活躍しています。

 

もともとDVD版を編集する際には、HD撮影マスターのタイムコードを使用してFinalCutで編集していたのですが、その作業シーケンスデータはすべて残しておきました。パナソニック映像の「スモークシステム」は、FinalCutのシーケンスデータがそのまま利用できるということだったので、ほとんどノータッチで編集の差し替え作業をすることができました。

 

オーディオコメンタリーはBlu-ray版のみの特典です。「合体劇場版」ということで、1と2の「キャスト・コラボ」という形で今回の形を実現することができました。パーソナリティを入れ子にすることで、違った話題が期待できること、「合体」というパッケージコンセプトをコメンタリーでも生かせました。収録当日はすごい人数になりましたが、アットホームな雰囲気の中、非常にスムーズに進行しました。

 

ただ「トップ1」のコメンタリーの最後の最後、MCの坂本真綾さんが慌てふためいて終わった(本当にめずらしいことです)ので録り直したのですが、雰囲気がいいからとそのまま収録されました。

 

BOXパッケージでは、DVD-BOX版はフィギュアパッケージ付きだっため、背面を本編カットのコラージュで構成したのですが、今回のBlu-ray版ではそれがありません。あらたにBOX裏面用としてカズミとラルクのベストショットを原画で捜してPhotoshopで着彩しています。また表1のノノもバランスを合わせて原画を再チョイスして画像を差し替えました。

 

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攻殻機動隊S.A.C. TRILOGY-BOX

★特典映像リニューアル制作

★解説書:編集ディレクション+デザイン(記事面)

※解説書カバーおよびパッケージデザインはthesedaysによるもの

 

 ・販売元:バンダイビジュアル

・発売 :2008年7月

■『攻殻機動隊S.A.C.』の1stシリーズ総集編「笑い男編 The Laughing Man」、2nd GIGの総集編「Individual Eleven」、そして最後の長編作品「Soid State Society」が1つのBOXになり、そのパッケージの解説書と映像特典のリニューアルの仕事をさせていただきました。

 

解説書では、それぞれの作品の成り立ちをすべて入れるという内容から解説文を社内で作成、「Soid State Society」のDVD版で寄稿をいただいた鈴木謙介さんには、監督との対談中に出てきた脚注、対談後の印象を原稿でお願いしました。他の作品の話を交えて、非常に深い話が展開されました。

 

特典映像のリニューアルは、HD化に際してテロップをHDサイズに差し替える作業でした。字幕と違って映像特典のテロップはすべてPhotoshopで作成されていますが、元データがすべて残っていたため、素材の作成は効率良く進みました。

 

SD→HDのアップコンバートに伴う画質の荒れはしかたがないものですが、テロップをHDに差し替えることで、文字部分がシャープになり、HD特典らしくなります。ただ特典映像内の差し込み素材(絵コンテ、レイアウト、原画)が特にめだってひどい画質になっていたため、元素材からHDサイズ用に変換し、映像(3DCGモデルの回転)などは、再度AfterEffectで制作しなおしています。

 

映像特典だけでも長尺のものが5本もあったため、こうした作業だけでおよそ5日間、ポストプロダクションでの作業になりました。

 

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▼2008年 BOOK

高田明美画集 GIRL'S MAGIC [大型本]

[編集/デザイン/ディレクション] 

 

・出版社:ホビージャパン

・120ページ

・発売:2008年1月

■『機動警察パトレイバー』『きまぐれオレンジ☆ロード』のキャラクターデザイナー・高田明美さんの、『魔法の天使クリィミーマミ』の作品を中心とした画集です。

 

高田明美さんの「少し前から絵のタッチを以前の柔らかい可愛い雰囲気に少し戻した」というお話が印象的でした。イラストの決定は、をデジカメによる撮影や製版の仮スキャニングで候補の絵をデジタル化し、DTPソフトで仮構成したものを何度もPDFやりとりしました。

 

描きおろしも、画集の展開や扉のレイアウトにあわせて描きおろしていただきました。

 

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▼2008年 劇場パンフレット

GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊2.0

[編集ディレクション/デザイン(記事面)]

※カバーデザインおよび中面グラフィックはthesedaysによるもの

 

・クライアント:松竹

・40ページ

・劇場公開:2008年7月12日

■95年の発公開時にはノータッチだったのですが、『攻殻機動隊S.A.C.』の流れで依頼がありました。

 

'95年の「1.0」と「2.0」をカップリングするパンフレットのアイディアは松竹の担当氏によるものです。シャッフルからは、ひっくり返して両A面にしましょうと提案しました。そして原稿は、「アニメヒストリアン」である氷川竜介さんと、『攻殻機動隊S.A.C. Solid Stage Society』で神山健治監督と対談していただいた社会学者の鈴木謙介さん(「暴走するインターネット―ネット社会に何が起きているか」イーストプレス)にお願いしました。

 

インタビューは、13年を経て同じ役を「再演」することになった田中敦子さん、強烈な印象を残した初代人形使い・家弓家正さんからバトンタッチされて演じることになった榊原良子さんに、ぜひともお話を聞きたいと思いました。

 

同時期に劇場公開された『スカイクロラ』でのノウハウを使い、映像も一部リニューアルされている劇場本作ですが、押井監督の「3DCGキャラクターは避けて通れないと思った」というコメントが印象的でした。

 

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HIGHLANDER ハイランダー~ディレクターズカット版~

[編集ディレクション/デザイン)]

 

・代理店:東急レクリエーション

・24ページ

・劇場公開:2008年7月5日

■海外でも評価の高い、川尻善明監督の劇場アニメのパンフレットです。

 

キャストを俳優の小栗 旬さん他、ベテランの山寺宏一さん、朴璐美さん、高山みなみさん、林原めぐみさん、富田耕生さんらが演じているというのを聞き、ぜひともアフレコについてのページを作りたいと思いました。当然アフレコはすでに終了していましたが、収録に立ちあっていたゴーシネマの高木さんに原稿を依頼、写真も残っているということで使用許可をとっていただきました。

 

スタッフ関連の記事は誌面や時間の都合もあり掲載ができませんでしたが、絵コンテや手書きによるメカのスケッチなどを掲載しています。

 

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▼2007年 DVD & Blu-ray

パプリカ デラックス・ボックス [DVD]

★Storyboard Book(絵コンテ本)

 :編集ディレクション+デザイン(記事面)

★映像特典テキスト編集(Blu-ray版のみ):文・藤津亮太

 

・販売元:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

・発売 :2007年5月

■今監督の作品としては4作目、絵コンテ本としては3作目(『千年女優』『東京ゴッドファーザーズ』)になります。

 

今監督の絵コンテは、作品ごとにグレードアップしていて、制作を効率化するための工夫が随所に仕込まれています。『パプリカ』の絵コンテでは、レイアウト、影付けまでの作業をしていので、かなりの見応えがあります。元々は『千年女優』のとき、今監督から「絵コンテだけをただまとめただけでは、お客さんに乱暴すぎる」というところから始まったこの絵コンテ本のスタイル。アニメの演出を読み解くための読解本としては、ポイントの高い特典だと思っています。

 

Blu-ray版の特典にもなった三原三千夫さんのパレードの原画は、圧巻のひと言につきます。

 

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▼2007年 Blu-ray

2007年7月からバンダイビジュアルの「Blu-ray」および「HD DVD」パッケージのリリースが始まりました。リリースにあたって各ソフトの解説書の制作を依頼されました。

 

共通の仕様としては、公開時の話題を含めた作品解説、新規のインタビュー記事(一部再構成のものもある)、過去の解説書からの再録記事による構成となりました。

 

Blu-ray化ならではの記事として提案したのは、「高画質化にあたって映像の見どころを紹介する」という記事を、アニメ評論家の氷川竜介さんや藤津亮太さんにお願いしました。

 

またこのシリーズについては、16:9を強調する意味で、解説書をすべて「横仕様」にと提案しました。記事面のデザインでは、1Pに本編カット1点使用するなどして、HDの高画質・ワイド感を演出しました。

王立宇宙軍 オネアミスの翼

★パッケージデザイン

★解説書:編集ディレクション+デザイン

 

 ・販売元:バンダイビジュアル

・発売 :2007年7月

■解説書の「『王立宇宙軍』のスペシャルエフェクトアート」の記事は、'98年に発売された最初のDVD(LDサイズジャケット)の解説書からの再録です。

 

その解説書では、翻訳家&評論家の大森望さんにも原稿を書いていただいています。原稿を依頼する際に、大森さんに「他に読みたい記事はありますか?」と尋ねたら、「氷川竜介さんのアニメ技術解説が読みたい」とのこと。こうした経緯で、氷川竜介さんにはじめて原稿を依頼した仕事でした。ページ構成にあたっては、氷川さんの方から緻密なラフページ構成があがってきました。コマ分解の本編カットについては、当時はフィルムを用意してもらい、指定してもらったものをスキャニングしたりと大変でした。

 

今回の再録にあたっては、DVDマスターからのキャプチャーを使用しています。

 

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▼2007年 DVD

魔法の天使クリィミーマミ DVDメモリアルボックス

★パッケージデザイン

★ラフスケッチブック:デザイン+編集ディレクション


 

・販売元:バンダイビジュアル

・発売 :2007年7月

■LD時代から数えて3度目の『クリィミーマミ』のパッケージデザインの仕事です。

 

今回はあまりデザインに主張はさせず、絵の力だけを生かすようにしました。展覧会を開く機会が多いという高田明美さんは、絵を描くときの画材や表現方法の研究に余念がありません。このBOXで提供いただいたイラストは、以前よく使っていたアルシュという紙からBKFという紙に変えたことで、輪郭が淡くぼけたような、より繊細な感じになっていました。

 

絵のタッチについても「80年代の頃のい柔らかい、可愛い雰囲気に戻した」とのことでした。ボックスパッケージ用のイラストは、表と裏は別々に描いてもらい、背の部分で1枚になるよう加工しています。中のデジパックは、あらかじめレイアウトを提示して、展開と比率を考慮して描いてもらっています。デジパックの裏面は、バラで描いていただいたステッキなどの小物を、BOX用のイラストの背景と組み合わせて雰囲気を作っています。

 

ラフスケッチブックは、今回のイラストと過去のボックスジャケット、LD、ビデオ時代のものなどおりまぜています。高田さんの場合、古いイラストのラフスケッチもちゃんと保存しているのため、もう1アイテムの提案をしました。ラフスケッチは、髪や目、顔の輪郭、唇などの描き方など、鉛筆のタッチや描いてく軌跡が非常によくわかるものです。「絵を描く人とか、描きたいという人の参考になれば」という高田さんの思いから企画され、提供していただきました。

 

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機動警察パトレイバー DVDメモリアルボックス

★オーディオコメンタリー 構成・演出 

 

・販売元:バンダイビジュアル

・発売 :2007年5月

■とにかく大変なオーディオコメンタリーでした。

 

人数、組み合わせなど、スケジューリングはバンダイビジュアルにおまかせしたのですが、キャスティングと収録和数の要望はすべてこちらから出しました。台本をいくら書いても、やはり自然に話題が拡がるのが一番だと思います。

 

収録は、まるで同窓会のような雰囲気の中、ベテランの声優の方々の助けもあってスムーズに進みました。エピソードの特撮繋がり(「CLATよ永遠に」)で、氷川竜介さんにも一部司会をお願いしました。

 

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トップをねらえ! & トップをねらえ2! 合体劇場版!!BOX

★パッケージデザイン

★特典映像制作

★DVDメニュー(静止画)デザイン・制作

 

・販売元:バンダイビジュアル

・発売 :2007年1月

■パッケージデザインと映像制作をやらせていただきました。

 

「舞台挨拶」は撮影済みの映像を再編集したものですが、他の2本、インタビュー映像はBlu-ray時代を見据えて、すべてHDカメラで撮影を行いました。キャストの撮影は2006年3月とずいぶん早く行ったのですが、スタッフはDVDのパッケージ化に合わせてインタビュー撮影を行っています。

 

「舞台挨拶」は会場となった秋葉原の風景や会場に並ぶファンの姿などもあったため、ドキュメント風に構成しました。ラストは各地で行われたイベントのショットを繋ぎ、音楽で締めくくっています。

「トップをねらえ!」のインタビューは、18年ぶり、同じキャストによる再演(マルチチャンネル化するため)ということもあり、当時の思い出と新たに録り直す「サウンドリプライズ版」の見どころを語っていただきました。

 

「トップをねらえ2!」については、「トップ2」の最終話を終えたばかりのキャストに話を聞いたものと、「合体劇場版」に際して6話を再構築した 鶴巻和哉監督とシリーズの脚本を担当した榎戸洋司さん、音楽の田中公平さんらに「トップ2」と「合体劇場版」の両方の話を聞いています。

 

特に田中公平さんは、「トップ1」と「トップ2」両方に参加されているため、18年離れた2作のブリッジとなるようなお話を聞くことができました。エンディングはその田中公平さんの話を生かして、「トップ1」と「トップ2」がシンクロしている様を編集しました。

 

時間がなかったのですが、この部分の確認を鶴巻監督にしてもらう必要があつたため、編集スタジオの無線LANを使ってQucikTimeで監督宛に送信して確認をしていただきました。

 

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▼2007年 BOOK

大友克洋「蟲師」映画術 [大型本]

[編集/デザイン/ディレクション] 

 

・出版社:講談社

・120ページ

・発売:2007年3月

■大友克洋監督の実写映画『蟲師』のメイキング本です。

 

通常の映画本とは違い、本書の構成は、まず映画の製作段階を4つに分け、さらに本編の4つの物語と重ね合わせて物語風に展開するようにしました。

 

制作資料なども、こうした流れの中で自然に出てくるよう構成しています。したがってこの本には「監督インタビュー」というコーナーは存在しません。取材によって得た、監督を含めた多くのスタッフ、キャストの発言を本文に織り込むことで「映画制作のドキュメンタリー番組」を見るような雰囲気を狙いました。

 

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▼2006年 BOOK

【新版】×××HOLiC読本

  [デザイン] 

 

・出版社:講談社

・230ページ

・発売:2006年11月 

■全体的なデザインの方向として、「×××HOLiC」の世界観に合うよう黒のベタ面を多様しています。また和風の文様とともに、使用するフォント、ツメ、大きさなどにも気を配っています。

 

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▼2005年 DVD

スチームボーイ メモリアルBOX

★映像特典制作

★解説書:編集ディレクション+デザイン(記事面)

★DVDソフト設計

★DVDメニュー(動画+静止画)デザイン・制作

★コンテンツディレクション

※BOXパッケージ、解説書カバーはマッハ55号によるもの

 

・販売元:バンダイビジュアル

・発売 :2005年4月

■2002年、初めてスタジオをビデオ取材してから2年半にわたる仕事の集大成です。

 

まずDVDメニューは、スタジオの協力で「キャラクターのいない背景アニメのループ映像」を提供していただき、AfterEffectで文字を加えて制作しました。この素材のおかげで、ユーザーがコンテンツを選ぶ間、蒸気などがずーっと動き続けるDVDメニューが実現できました。

 

映像特典は、shuffleの内藤を含めて3人のディレクターが分担しました。プリプロダクション1(骨格のデザイン)、アニメーション(生命が与えられる絵)、エピローグを雨宮真吾さん、プリプロダクション2(世界観のデザイン)とSOUND TOURをアンダーセルの菊崎亮さん、デジタルワークスが内藤です。

 

解説書では氷川竜介さんに、アニメ解説をしっかりしてもらい、レイ役の鈴木杏さんと音響監督の百瀬さんの対談を、汐留のバンダイビジュアルの会議室で行いました。

 

シナリオ解析は本の制作であらかじめ各バージョンのシナリオを読んでいたので、ぜひとも紹介したいと思って書きました。海外の映画本だと「シナリオのバージョン解説」はメイキングなどでよく見かけるのですが、日本ではあまりみかけません。

 

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▼2005年 BOOK

SHINOBI ビジュアルブック [大型本]

[編集/デザイン/ディレクション] 

 

・出版社:講談社

・143ページ

・発売:2005年9月

■両A面という特殊な仕様のビジュアルブックです。奥付けも真ん中あたりのページにあります。

 

提供頂いた15,000枚の写真を見て、カメラフレームの外側、つまりメイキング的な写真が多いことがわかり、仲間由紀恵さん側を「ストーリーサイド(縦書き)」、オダギリジョーさん側を「メイキングサイド(横書き)」として構成しました。

 

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男鹿和雄画集II (ジブリTHE ARTシリーズ)[大型本]

[編集協力・構成/デザイン] 

 

・出版社:講談社

・141ページ

・発売:2005年9月 

■スタジオジブリの背景絵師・男鹿和雄さんの2冊目の画集です。

 

本書は純然たる画集とは違い、具体的な作例を通して、男鹿さんの「アニメ背景」への考え方や技術、テクニック、道具などを紹介しています。シャッフルが制作に参加したときは、男鹿さんへのロングインタビューが終わっていただけの状態で、具体的な構成はまだでした。

 

この画集を企画したスタジオジブリの美術部から本のコンセプトなどを聞き、インタビューのテープ起こしを元に、具体的な展開を提示・修正していくというやりとりで構成を決定しました。冒頭のカバーリストのメイキングでは、各ポイントでの写真撮影が無理な場合を考え、あとで静止画キャプチャーをとれるようビデオカメラを回しました。ただ、ビデオの素材は本書では使用しませんでした。

 

ですが2年後の夏、(2007年)東京都現代美術館で開催された「ジブリの絵職人 男鹿和雄展」にて、ビデオを再編集した「メイキングビデオ」を制作しました。展覧会の内容と「メイキングビデオ(20分)」は、現在ソフト化され販売されています。

 

→「ジブリの絵職人 男鹿和雄展 トトロの森を描いた人。」 (Blu-ray Disc+DVD)

「ジブリの絵職人 男鹿和雄展 トトロの森を描いた人。」 (DVD)

 

 

▼2004年 DVD

攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG 01〜13

★映像特典制作

★解説書:編集ディレクション+デザイン(記事面)

★DVDソフト設計

★DVDメニュー(動画)ディレクション

★DVDメニュー(静止画)デザイン・制作

★コンテンツディレクション

※BOXパッケージ、解説書カバーはthesedaysによるもの

 

・販売元:バンダイビジュアル

・発売 :2004年3月〜2005年3月

■1stシリーズに引き続き、2nd GIGの仕事です。全体的なコンセプトは1stと同様です。

 

DVDメニューはブルー基調をグレイに変え、円柱に浮かぶ映像も2nd GIGのものに差し替えました。映像特典は当初「スタッフを」と提案をしたのですが、制作が押し始めていたため、「神山監督がキャストにインタビューする(対談)」という企画となりました。

 

アフレコ収録などでは、実は監督はあまりキャストと話す機会がありません。今回、神山監督とキャストの皆さんが思い思いのことを自由に話し合ったり、時々ストーリーのことを突っ込まれたりして、なかなかいい雰囲気の収録でした。

 

解説は設定資料を使用し、解説文の連載はスタパ齋藤さんに依頼しました。スタジオレポートは、制作・脚本の大松 裕さんにお願いしました。アニメスタジオ内部のスタッフだからこそ書ける、コアな話題を毎回書いていただきました。

 

このページで紹介された橘 正紀さん(絵コンテ+演出)の「攻殻キャラ胸像人形」は、制作終了の打ち上げパーティで、非売品として関係者に配布されました(荒牧人形です)。

 

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▼2004年 BOOK

ふたごのプラネテス

[編集(アニメパート)/デザインディレクション]

 

・出版社:講談社

・175ページ

・発売:2004年12月

■講談社から発売されたアニメシリーズの解説本です。表紙にDVDがマウントされていて、マンガ版でもアニメ版でも人気の高いエピソード、Phase7『地球外少女』が収録されています(音声は原作者・幸村誠とアニメ版ハチマキ役・田中一成さんのコメンタリーのみを収録)。

 

本体よりも、カバーの装丁がなかなか決まらなかったことが印象に残っています。DVD付きだとわかること、コミックサイズ、コストが安いこと、ちゃんと表紙として見えること、激しい輸送に耐えられること、DVDが傷つかないことなどが条件でした。

 

結局、建築関係の本のサンプルを元に、某出版社の家計簿に使われているビニールカバーにシルク印刷して解決しました。DVDのレーベル部分が表紙の下絵、ビニールカバーの印刷が、表紙の文字と帯をかねています。

 

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スチームボーイ メカニカルブック [大型本]

[編集/デザイン/ディレクション] 

 

・出版社:講談社

・175ページ

・発売:2004年8月

■映画『スチームボーイ』のメカ設定の資料を中心にした本です。

 

劇場公開にあたって、下の「アドベンチャーブック」の制作と宣伝業務を並行して行っていたため、手元に資料・素材がすべてありました。ありきたりの設定資料集にならないよう、実際の画面の下絵ともいえるレイアウトや原画を合わせて掲載しています。アニメの「設定資料」は線を極力省いて描かれていますが、原画やレイアウトはスタッフのタッチがそのまま残ったものが多く、線も細かく絵としてもリッチで迫力があります。

 

また本書には映画のテーマとなる実際の「発明」についての資料写真や記事を、あわせて収録しています。これは大友監督にインタビューした際に、監督の話があまりに面白かったことから企画しました。ただ、19世紀の発明(蒸気機関車、自転車、自動車、飛行機、自動銃)などの資料写真のアクセスと使用許諾には非常に苦労しました。

 

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スチームボーイ アドベンチャーブック

[編集/デザイン/ディレクション] 

 

・出版社:講談社

・143ページ

・発売:2004年7月

■本書は2004年に劇場公開されたアニメ映画『スチームボーイ』の公式ガイドブックです。

 

ストーリーの展開にあわせて関連資料を見せていくという構成は、その後「大友克洋『蟲師』映画術」や2010年劇場公開の『宇宙ショーへようこそ』のパンフレットでも踏襲しています。構成の元ネタは、ピクサーの長編CGアニメ『トイ・ストーリー』のアートブック「TOY STORY:The Art and Making of the Animated Film(HYPERION)」(洋書)です。

 

ストーリーの進行にあわせて、実に自然に手書きのラフやラフスケッチ、美術ボード、3DCGのテストショットが展開されています。この展開がうまくいったかは読者の方の判断によりますが、構成は通常のアニメMOOKSの3倍くらい時間がかかりました。

 

本書は柏書房から出版されている貴重な19世紀のイギリスの新聞「イラストレイテッド・ロンドン・ニュース」から多数の図版、記事を転載させていただいています。原書は新聞の大きさで、巻数も多く、全巻揃えると数十万円するというものです。必要な図版をコピーさせていただくため、何度も足をはこび、そのたびに丁寧に対応していただきました。100年以上たってもこうして見られる「紙メディアの生命力の強さ」を、この仕事であらためて感じました。

 

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▼2003年 DVD

アタックNo.1コンプリート・コレクターズ・コレクション

★解説書:編集ディレクション(カラー面のみ)+デザイン

★バレーに賭けた鮎原こずえ青春年表:編集ディレクション+原稿執筆+デザイン

 

・販売元: アミューズ・ビデオ

・発売 :2003年11月

■仕事の依頼が来る少し前、『アタック№1』をCS放送でたまたま全話見ていたので、電話が来たときは思わずキターーーと膝を打ちました。

 

解説書の編集をメインで担当した原口正宏さんの方ではコアなアニメの話を展開されたので、shuffleではファッションやヘアスタイルの特集をカラーページで展開しました。

 

「バレーに賭けた鮎原こずえ青春年表」はshuffle・山田の労作です。これを見れば、登場人物のひとりひとり(例:三条美智留やシェレーニナ等)がどのディスクの、どの話数からから登場するかがわかります。あとは「世界ジュニア選手権」や「宮崎合宿」が、何話から何話まで続いたかなど。それから「木の葉おとし」「二段レシーブ」「マシンガンアタック」などの必殺技もひと目でわかります。

 

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攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Official Log1&2

★DVD映像特典制作

★編集ディレクション+デザイン(ウォーターマークとの共同によるもの)

★DVDソフト設計

★DVDメニュー(動画)ディレクション

★DVDメニュー(静止画)デザイン・制作

★コンテンツディレクション

※パッケージ、表紙はthesedaysによるもの


 

・販売元:バンダイビジュアル

・発売 :2003年10月(Log1)、2003年12月(Log2)

■『攻殻機動隊 S.A.C.』が大ヒットしたおかげで、急きょリリースが決まりました。

 

現在の神山監督の人気ぶりからは想像できませんが、シリーズ開始当時『攻殻機動隊 S.A.C.』はアニメ誌で最下位くらいの人気でした。発売元のバンダイビジュアルでも、どのような人たちに売れているのかななか検討がつかず、雑誌「DIME」などにも広告を出したりしたと聞きました。

 

アニメ誌の出版社でなかなかMOOK本が作ってもらえなかったので、バンダイビジュアルからDVD付きで企画されました。表紙にディスクをマウントする仕様は、shuffle・内藤が持っていた建築関連の本をサンプルに提案しました。

 

本の編集はウォーターマークという編集プロダクションと共同で行いました。Log1の編集割合は、ウォーターマークが2/3、shuffleが1/3、Log2はウォーターマークが1/3、shuffleが2/3を担当しています。デザインがバラバラにならないよう、フォーマットをshuffleから出し、それぞれ担当のページでデザインを分業しています。

 

Log2では、ロングインタビューをコンセプトに、脚本チームと監督に取材させていただきました。「笑い男」のバックボーンとなった実際の事件のアーカイブ記事なども、当時の新聞の掲載許可をもらって紹介しています。

 

DVDは30分3本を目標に企画を立て、作品解説的なものを1本、インタビューアーイカイブを1本、新規企画1本を提案しています。シリーズパッケージと並行作業でしたが、キャストもスタッフも協力的で、非常に思い出に残る仕事です。

 

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千年女優 コレクションBOX 

★Storyboard Book(絵コンテ本):

 編集ディレクション+デザイン(記事面)

★8P解説書:編集ディレクション+デザイン

★オーディオコメンタリー:構成・演出:内藤啓二(shuffle ltd.)

 ※解説書カバーおよびパッケージデザインはトライステロ・デザインによる



・販売元:バンダイビジュアル

・発売 :2003年2月

■はじめて絵コンテ本を手がけた仕事です。

 

絵コンテそのものは過去にも『AKIRA』などで大友監督が現場で使用したものをそのまま転写してDVD-BOXに収録したことがあります。今回は、今監督から「ちゃんとした読み物にしてほしい」という要望がでました。

 

そこで作品解説、各絵コンテのパート解説、評論、ロングインタビュー、絵コンテ用語解説、という構成を考えました。アニメ誌、パンフなど、誌面に限りがあるものでは、なかなかロングインタビューはできません。また「Cut」などのインタビュー誌だと、アニメ演出のような専門的な話はなかなか掲載されません。なので絵コンテの中で完結させるのが、一番いいと考えました。

 

オーディオコメンタリーはこの頃はまだあまり例がなく、バンダイビジュアルでもこの前年、2002年7月発売の『ミニパト』が初めての試みでした(これもshuffle・内藤の構成・演出です)。

 

構成としては、MCを今監督と音響監督の三間雅文さんにし、それぞれの時代の千代子のキャストをゲストにすることにしました。コメンタリーは初めてという方ばかりだったので、本編カット入りの綿密な構成台本を作り、当日は分刻みで収録されました。そしてエンディングは全員登場という具合に、かなり凝った構成でした。

 

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▼2002年 DVD

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX 1〜13

★DVD映像特典制作

★編集ディレクション+デザイン(ウォーターマークとの共同によるもの)

★DVDソフト設計

★DVDメニュー(動画)ディレクション

★DVDメニュー(静止画)デザイン・制作

★コンテンツディレクション

※パッケージ、表紙はthesedaysによるもの


・販売元:バンダイビジュアル

・発売 :2002年12月〜2003年12月

■大ヒットシリーズ『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』は、shuffleを設立した最初の仕事です。

 

当初から北米での販売が決まってたので、映像特典を毎回入れること、DVDメニューは動画であることを基本仕様として提案しました。

 

2nd GIGまでずーっと続けて使った動画メニューは、ソニーPCLの山口氏のデザイン・制作です(山口氏はのちにフリーになり、神山監督の『東のエデン』のオープニングタイトルなどを手がけています)。shuffle・内藤が出したイメージは、映画「マイノリティ・リポート」みたいに映像があちこちに浮かんでいること、全体の輪郭がぼんやりしていること、テキストイメージで密度を出すこと、などでした。

 

DVDのソフト仕様はshuffleで作り、毎回差し替える部分は、コストと手間を考えてプロデューサーだけでも作業できるようにしました。

 

毎月10分の映像特典+プロフィールコメントの制作はけっこう大shuffle変でしたが、後に海外版をみて、ヨーロッパや韓国で、そのままメニューや特典が使われているのを見たら、作っておいてよかったと思いました。

 

取材は毎回やや多めに行い、使われない部分は後にOfficial Logなどの映像特典として使っています。解説書は登場するSF用語をテキストとして記載すること、ストーリーのモチーフをぼやかしながら解説すること、あとは現場レポートで構成しました。

 

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